情報リテラシ

担当教員:Defago, Xavier

Overleafで日本語を対応する

Overleafで日本語を対応するには,少し工夫が必要.主に三つの手法を見つけて,以下のまとめた.それぞれにメリット・デメリットがある.

手法 難易度 デメリット
1:XeLaTeXとxeCJK 日本のレガシーLaTeXが使えない
2:XeLaTeXとBXcls 専用documentclassの他が使えない
3:pTeXエンジーン 不安定,独特性が多く,国際環境で使い辛い

手法1:XeLaTeXとxeCJK

  1. メニュー(プロジェクト設定)でコンパイラを「XeLaTeX」に選択する
  2. 存在すれば,inputencの一行を削除する
  3. \usepackageのところで下記の4行を追加する
     \usepackage{xeCJK}
     \setCJKmainfont{Noto Serif CJK JP}
     \setCJKsansfont{Noto Sans CJK JP}
     \setCJKmonofont{Noto Sans Mono CJK JP}
    

    日本語の文章に日本語対応のフォントを利用する様になります.詳しくはOverleafの「xeCJK package with XeLaTeX」を読みください. これで,日本語が普通に書けますが,全体の文書の構造が英語のまま.例えば,背景が「Abstract」,図表が「Fig.」や「Figure」などとなる.

  4. ついでに,下記の1行の追加する
     \usepackage[japanese]{babel}
    

    これで,日本語の文書となって,背景が「背景」や図表が「図」となる.

手法2:XeLaTeXとBXcls

  1. メニュー(プロジェクト設定)でコンパイラを「XeLaTeX」に選択する
  2. あれば,inputencを含めた一行を削除する
  3. documentclassの1行を下記の様に書き直す
     \documentclass[xelatex,ja=standard,jafont=noto]{bxjsarticle}
    

    bxjsreportも存在する. メリットは,設定は簡単し,他の言語(韓国語を含む)も混じる事ができます. デメリットは,その他のテンプレートを使うことが難しいです.

手法3:pTeXエンジーン

  1. メニュー(プロジェクト設定)でコンパイラを「LaTeX」に選択する
  2. 新ファイル「latexmkrc」(拡張子なし)を作る(New File)
  3. latexmkrc下記の文書を追加する
     $latex = 'uplatex';
     $bibtex = 'upbibtex';
     $dvipdf = 'dvipdfmx %O -o %D %S';
     $makeindex = 'mendex %O -o %D %S';
    

詳しくはOverleafの「The pTeX engine」を読み下さい.

参考

Overleafで使えるフォント(の一部)

Overleaf上の日本語フォントは:

Noto CJKフォントは特に日本語,中国語,韓国語対応の無料フォントであって,自分のコンピュータにインストールできる.

IPAフォントは独立行政法人情報処理推進機構のフォントであって,無料にダウンロードして使える.日本語以外のアジアの言語が非対応.